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特別史跡新居関跡保存整備
所在地 静岡県新居町 業務内容 調査・分析・基本計画・基本設計・実施設計・工事監理 年度 1998〜
高札場の整備

新居関所の西側、大御門の手前には桝形という広場があり、ここから東海道へと続きました。
桝形は土塁・柵に囲まれ、ここに高札場がありました。
平成26年3月に、この土塁・柵の一部と高札場が復元されました。
土塁は、渡船場・護岸と同様の硅岩の石積の上に盛土とし、その上に木柵を立ててあります。土塁の高さは約2m、木柵の高さは約1.8mあります。




硅岩は、積むには扱いの難しい材質で思うような形に割ることが出来ません、熟練の石工が石の形を見ながら相羽を合わせ、石積みの表情を作っていきます。
迫力のある石積みに仕上がったと思います。



高札場にも石積を設け、その上に土台を光り付けます。石積の上に土台がずれなく、水平に載るように何度も合わせながら、土台下をチョウナやノミで石の形に合わせて削ります。



高札場は宿高札と浦高札から成ります。江戸時代の文献『東海道宿村大概帳』によると、大きい宿高札には、忠孝や駄賃、禁止事項などの6枚の定め書き、浦高札には渡船にかかわる2枚の定め書きがありました。
これら文献史料や各地に残る高札場に基づいて、柵矢来、屋根、高札板を復元しました。

私たちは設計監理の立場で参加しましたが、この工事に関った皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。
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